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コラム

2025.09.29

疲れているのに運動すると元気になるのはなぜ?|ピラティスの視点から解説

「今日はもうクタクタ…。レッスンをキャンセルしようかな。」

そんな風に思ったことはありませんか?

でも、不思議なことに。

迷いながらもピラティスやトレーニングを受けてみると、帰るときにはむしろスッキリしていて、体も心も軽くなっている。

「さっきまであんなに疲れていたのに、なんで?」と思った経験、きっと多くの人があるはずです。

実はこれ、ただの気分の問題ではなく、きちんと体の仕組みで説明できる現象なんです。

この記事では、「疲れているのに運動すると元気になる理由」を、解剖学や生理学の視点からわかりやすく解説していきます。


疲れには2種類ある

まず最初に押さえておきたいのは、「疲れには種類がある」ということです。

① 本当に体を酷使した疲労

長時間のハードな運動や重労働で、筋肉が損傷したりエネルギーを使い果たした状態。

このときの体は「壊れた筋肉を修復しなきゃ」とサインを出しているので、休養・睡眠・栄養が必要です。

ここで無理に動くと逆効果になることもあります。

② 滞りやストレスによる“だるさ”

一方で、デスクワークや長時間の立ちっぱなし、精神的なストレスが原因で感じる「疲れ」もあります。

この場合、筋肉が壊れているわけではなく、

・血流が滞っている

・同じ姿勢で固まっている

・自律神経のバランスが乱れている

といった理由で「だるさ」「重さ」を感じていることが多いんです。

実は私たちが日常で「疲れた」と口にするときの多くは、この②の“滞り疲れ”。

そして、こういうときこそ「軽く体を動かすこと」でリセットされるんです。


血流が良くなると疲れが抜ける

私たちの筋肉はポンプの役割を果たしています。

体を動かすと筋肉が収縮し、血液を心臓へ押し戻すサポートをしてくれます。

長時間座りっぱなしだと血流が滞って酸素や栄養が行き届かなくなり、脳や体が「疲れた」と感じやすくなる。

そこで軽く体を動かすと、一気に血の巡りが良くなり、細胞に酸素や栄養が届き、老廃物も流されていきます。

その結果、「体が軽くなった」「スッキリした」と感じられるわけです。

特にピラティスは、全身を大きく動かしたり、普段使わない部位を意識する動きが多いので、この血流改善の効果が高いんです。


自律神経が整う

もう一つ大きいのが「自律神経」への影響です。

私たちの体は、交感神経(活動モード)と副交感神経(リラックスモード)がバランスを取りながら働いています。

ところが、ストレスや疲れが溜まるとこのバランスが崩れ、頭がボーッとしたり体が重く感じたりします。

ピラティスや軽いトレーニングは、呼吸を意識しながら行うのが特徴。

深い呼吸は副交感神経を刺激してリラックス効果を高めつつ、動作によって交感神経も活性化するため、結果的に自律神経のバランスが整います。

レッスン後に「心までスッキリする!」と感じるのは、この自律神経の働きによるものなんです。


脳内ホルモンの力

さらに忘れてはいけないのが「脳内ホルモン」。

運動すると分泌される代表的なホルモンがこちらです。

  • セロトニン:心を安定させ、前向きな気分にする
  • エンドルフィン:幸福感を高め、痛みを和らげる
  • ドーパミン:やる気や集中力を高める

つまり、体を動かすと「気分が上がる化学物質」が自然に出るんです。

だから、疲れていたはずなのに「レッスン後はむしろ元気!」という感覚になるんですね。

ピラティスが特に効果的な理由

「じゃあ、軽い運動なら何でもいいの?」と疑問に思うかもしれません。

もちろんウォーキングやストレッチでも効果はありますが、ピラティスは特に“疲れのリセット”に向いている運動なんです。

理由は大きく3つ。

  1. 呼吸と動作を組み合わせるから  ただ体を動かすだけではなく、呼吸を意識しながら行うのがピラティスの特徴。  この呼吸が自律神経を整え、体の内側からスッキリさせてくれるんです。
  2. 全身をバランスよく使うから  疲れやコリは、特定の筋肉ばかり使っていることで起こりやすいもの。  ピラティスは普段あまり意識しない深い筋肉(インナーマッスル)まで動かすので、滞りを解消しやすい。
  3. 強度を自由に調整できるから  「今日はしんどいな」というときは軽めに、「もう少し頑張れるな」というときは少し強度を上げて、とその日の体調に合わせやすい。  だから疲れている日にこそ安心して取り組めます。

疲れている日におすすめの簡単エクササイズ

では実際に、「今日は疲れたな」と感じる日におすすめのピラティスやストレッチをご紹介します。

自宅でもできるので、試してみてください。

1. 深呼吸(リブケージブリージング)

椅子や床に座って、肋骨の横や背中に空気を送り込むように深く呼吸。

3〜5分行うだけで、頭の重さや体のだるさが和らぎます。

2. キャット&カウ(背骨ほぐし)

四つ這いになって、背骨を丸めたり反らせたり。

背骨周りの血流が良くなり、自律神経にもスイッチが入ります。

3. チェストオープナー(胸を開くストレッチ)

両手を後ろで組んで胸を開き、深呼吸。

猫背姿勢による肩や首の疲れを軽減し、呼吸も楽になります。

どれも5分以内でできるものばかり。

「疲れたときこそ、軽くでも体を動かす」ことが大切です。


休むべきときと、動いた方がいいときの見極め

ここで大切なのは、「疲れている=必ず運動した方がいい」というわけではないということ。

休んだ方がいいケース

  • 発熱している
  • 強い筋肉痛や関節の痛みがある
  • 睡眠不足でフラフラする

こういう場合は、体が「回復に専念して」とサインを出しています。

無理に動くよりも、睡眠や栄養補給を優先してください。

動いた方がいいケース

  • デスクワークで肩や腰が重い
  • 気分が落ち込んでやる気が出ない
  • 足がむくんでだるい

これは「滞り疲れ」である可能性が高いので、軽くでも動くと回復が早まります。


実際の声や体験から

私自身も、「今日は疲れてるから休もうかな」と迷った日ほど、レッスン後には「やっぱり来てよかった!」と思うことがよくあります。

また、スタジオに通ってくださるお客様からもこんな声をいただきます。

  • 「仕事終わりでクタクタだったけど、帰り道は体も心も軽くなっていました」
  • 「来る前は気分がどんよりしていたけど、レッスン後は頭がスッキリして前向きになれた」
  • 「疲れてるときにこそ受けると効果が大きい気がする」

こうした体験談が、まさに「疲れているのに運動すると元気になる」証拠と言えます。


まとめ|疲れているときこそ、軽く動いてみよう

「疲れた」と一口に言っても、その正体は大きく2種類あります。

  • 本当に体を酷使した疲労 → 休養が必要
  • 血流やストレスによる“滞り疲れ” → 軽く動くことでリセットされる

ピラティスは呼吸と動作を組み合わせ、全身を整えることで、この“滞り疲れ”にとても効果的です。

当日のキャンセルはキャンセル料がかかることもありますが、実際に受けてみると「来てよかった」と思えることが多いもの。

無理に頑張る必要はありませんが、「疲れているからこそ、軽くでも動いてみる」 という発想を持つと、体も心も驚くほど整っていきます。

当スタジオ「ヘルスケアスタジオ イレ」は、矢場町駅から徒歩5分・栄駅から徒歩9分にある完全個室のパーソナルピラティススタジオです。
理学療法士監修のもと、姿勢改善や肩こり・腰痛ケア、ボディメイクまで幅広くサポートしています。
名古屋・栄・矢場町エリアでピラティススタジオをお探しの方は、ぜひ一度体験にお越しください。

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