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コラム

2025.12.27

スマホ猫背はなぜ起こる?首・背中・姿勢が崩れる本当の理由

「スマホを使う時間が増えてから、猫背が気になるようになった」

「姿勢を意識しても、気づくとまた丸まっている」

そんな悩みを抱えている方は、とても多いです。

多くの場合、

「スマホを見る姿勢が悪いから」

「首が前に出ているから」

そう説明されることが多いですが、

それだけでは“なぜ治らないのか”までは説明できません。

この記事では、

スマホ猫背が起こる本当の仕組みと、

頑張っても改善しにくい理由を、

理学療法士の視点から分かりやすく解説します。


スマホ猫背とは?多くの人がイメージしている原因

スマホ猫背というと、

多くの人がこんな姿勢を思い浮かべます。

  • 首が前に突き出ている
  • 背中が丸くなっている
  • 肩が内側に巻き込まれている

これは決して間違いではありません。

首が前に出る・頭が重くなるという説明は間違っていない

頭は体重の約10%ほどの重さがあります。

首が前に出れば出るほど、

首や背中にかかる負担は大きくなります。

スマホをのぞき込む姿勢が続けば、

首・背中・肩に負担がかかるのは自然なことです。

ストレートネック・巻き肩との関係

スマホ姿勢が続くことで、

  • 首のカーブが失われる
  • 肩甲骨が外に開く
  • 胸が潰れる

こうした変化が起こり、

「ストレートネック」「巻き肩」「猫背」が同時に進行していきます。

ここまでは、多くのサイトでも説明されている内容です。


でもそれだけでは説明できない「治らないスマホ猫背」

問題はここからです。

スマホ猫背に悩む人の多くが、

こう感じています。

  • 姿勢を意識してもすぐ戻る
  • ストレッチをしても定着しない
  • 整体では良くなるけど続かない

姿勢を意識してもすぐ戻る理由

それは、

正しい姿勢が「楽じゃない」からではありません。

正確には、

正しい姿勢が「分からなくなっている」のです。

ストレッチや整体で定着しない理由

一時的に体を整えても、

自分の体が「どこが真っ直ぐなのか」を感じ取れなければ、

日常に戻った瞬間に元の姿勢に戻ります。

スマホ猫背が治りにくい本当の原因は、

見た目や筋力だけではありません。


スマホ姿勢が奪っているのは「筋力」よりも「感覚」

長時間のスマホ・デスクワーク生活で起きているのは、

筋力低下だけではありません。

長時間座りっぱなしで起きている感覚入力の偏り

座っている時間が長いと、

  • 骨盤がほとんど動かない
  • 背骨の動きが減る
  • 体重のかかり方が偏る

結果として、

体から脳への感覚情報が極端に少なくなります。

自分のニュートラルポジションが分からなくなる体

本来、私たちは

「今、丸まっている」「今、伸びている」

という感覚を自然に感じ取れます。

しかしスマホ姿勢が常態化すると、

その感覚自体が鈍くなります。

これが、

「正しい姿勢を取ろうとしても分からない」

状態の正体です。


視線固定が引き起こす眼球運動と前庭機能の低下

スマホを見ているとき、

体はほとんど動いていません。

スマホ中、目はほとんど動いていない

画面との距離も、視線の高さも、

ほぼ一定。

目は動いているようで、

実際には非常に単調な使われ方をしています。

頭を動かさない生活でバランス感覚が鈍くなる

視線が固定され、頭も動かさない生活が続くと、

前庭機能(バランスを感じる機能)が低下します。

これにより、

  • 頭の位置を感じにくくなる
  • 体の傾きを修正できなくなる

姿勢が崩れても、

「違和感」を感じにくくなるのです。


目線を上げたときに起こる「後頭下筋群の過緊張」

スマホから視線を上げて

画面や人を見るとき、

多くの人は体ではなく首だけで調整します。

首だけで視線を上げる体の使い方

このとき過剰に働くのが、

後頭下筋群と呼ばれる首の奥の筋肉です。

センサーとして重要な筋が鈍くなる仕組み

後頭下筋群は、

筋紡錘(センサー)が非常に多い筋肉です。

使いすぎることで、

  • 常に緊張した状態になる
  • センサーとしての精度が下がる

結果として、

頭と体の位置関係を正確に感じ取れなくなります。

これも、

スマホ猫背が治りにくい大きな要因です。


なぜスマホ猫背は「頑張っても治らない」のか

ここまで読むと、

あることに気づくかもしれません。

楽な姿勢が悪いのではない

スマホ猫背は、

サボっているから起きているわけではありません。

その姿勢が、

今の体にとって一番楽だから選ばれているのです。

正しい姿勢を取ろうとしても分からない理由

感覚が鈍くなった体では、

正しい姿勢を取ろうにも、

どこが正解か分かりません。

だから、

  • 頑張る
  • 意識する
  • 我慢する

という方法では、

長続きしないのです。


スマホ猫背を変えるために本当に必要なこと

必要なのは、

姿勢を無理に正すことではありません。

姿勢の前に「感覚」を取り戻す

まず必要なのは、

  • 背骨の位置を感じる
  • 骨盤の立ち方を感じる
  • 頭の位置を感じる

こうした感覚を取り戻すことです。

運動でしか取り戻せない理由

感覚は、

動きの中でしか育ちません。

適切な運動によって、

  • 呼吸
  • 体幹
  • 視線
  • バランス

を同時に使うことで、

体は少しずつ姿勢を「思い出して」いきます。


スマホ猫背に悩む人が最初に知っておいてほしいこと

スマホ猫背は、

  • 年齢のせい
  • 意志の弱さ
  • 努力不足

ではありません。

体の使い方と感覚の問題です。

だからこそ、

仕組みを知るだけで、

遠回りは確実に減ります。


もし、

「何から始めればいいか分からない」

「自分の場合はどうなのか知りたい」

そう感じた方は、

猫背の全体像や改善の考え方をまとめた

こちらの記事も参考にしてみてください。

猫背の原因と正しい改善方法|ストレッチだけでは治らない理由を理学療法士が解説

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