column

コラム

2025.12.27

筋トレしても腰痛が良くならない理由|理学療法士が見ている“動きの落とし穴”

「腰痛を良くしたくて筋トレを始めた」

「お腹や腰を鍛えているのに、痛みが変わらない」

臨床の現場では、こうした悩みを持つ方が非常に多くいます。

実はこれは珍しいことではなく、むしろ“真面目に取り組んでいる人ほど陥りやすい状態”でもあります。

腰痛=筋力不足

だから鍛えれば良くなる

この考え方自体は間違いではありません。

ただし、「筋肉がつくこと」と「腰への負担が減ること」は別物です。


筋トレで腰痛が改善しない本当の原因は「動きが変わっていない」こと

筋トレを続けていても腰痛が変わらない人に共通しているのは、

筋肉はついているのに、動き方が変わっていない

という点です。

腰痛は多くの場合、

「筋肉が弱いから起きている」のではなく、

「特定の動きで腰にストレスが集中している」ことで起きています。

つまり、

どれだけ筋力が上がっても

腰への負担のかかり方が同じままだと、痛みは変わりません。


よくある落とし穴① 腹筋トレーニングが腰に負担をかけている

腰痛改善のために腹筋を鍛えようとして、

クランチやシットアップを行っている方は非常に多いです。

しかし現場で評価すると、

  • 腰椎を丸めて潰すように動いている
  • 腹筋より先に腰が動いている
  • 首・腰に力が入りすぎている

こうした使い方になっているケースがほとんどです。

この状態では「腹筋を鍛えているつもり」でも、

実際には腰椎に繰り返し圧縮ストレスをかけてしまっています。

結果として、

腰を守るために始めた筋トレが

逆に腰痛を長引かせてしまうことも少なくありません。


腰痛を悪化させやすい「腰椎を潰す動き」とは

腰椎を潰す動きとは、

背骨を短く折りたたむように使ってしまう動作のことです。

この使い方が続くと、

  • 腰椎にストレスが集中する
  • 周囲の筋肉が常に緊張する
  • 動くたびに腰が防御的に固まる

という状態になります。

特に腹筋運動や日常動作の中で

このクセが無意識に繰り返されると、

腰痛は慢性化しやすくなります。


腰痛改善のカギは「腰を守る体の使い方」を覚えること

腰痛を改善するために重要なのは、

「もっと鍛えること」ではありません。

腰椎を潰さずに使える体の使い方を身につけることです。

具体的には、

  • 背骨を長軸方向に伸ばすイメージ
  • 腰だけで動かず、体幹全体で支える
  • 動いても腰に負担が集中しない感覚

これが身についてくると、

「動いても腰が怖くない」

「長時間動いても痛みが出にくい」

という変化が起き始めます。


インナーマッスルが働かないと、筋トレは逆効果になることもある

腰を潰さずに使うためには、

腹筋や背筋といった表層筋だけでなく、

  • 腹横筋
  • 多裂筋
  • 横隔膜

といったインナーマッスルが適切に働くことが欠かせません。

インナーマッスルが使えていない状態で筋トレを行うと、

  • 表層筋だけが過剰に頑張る
  • 動作中の安定性が低い
  • 結果として腰に負担が集まる

という悪循環が起こります。


マシンピラティスで「腰に負担をかけない動き」を学べる理由

マシンピラティスが腰痛改善に有効な理由の一つは、

正しい動き方を“体で覚えられる”ことです。

マシンのサポートを使うことで、

  • 腰椎を潰さずに動く感覚
  • 体幹で支えながら動く感覚
  • 力みすぎない体の使い方

を安全に練習できます。

「鍛える前に、守れる体を作る」

これができることで、腰痛の改善につながりやすくなります。


筋トレをやめる必要はない。ただ「順番」と「質」を変える

ここで誤解してほしくないのは、

筋トレ自体が悪いわけではないということです。

大切なのは、

  1. 腰を守れる動き方を身につける
  2. 体幹が安定した状態で
  3. 必要な筋トレを行う

この順番です。

順番と質が変わるだけで、

同じ筋トレでも腰への影響は大きく変わります。


筋トレを続けているのに腰痛が変わらない方へ

「自分は運動が足りないのかもしれない」

「もっと頑張らないと治らないのかもしれない」

そう感じている方ほど、

一度立ち止まって動きの質を見直してみてください。

腰痛が改善しないのは、

努力が足りないからではありません。

体の使い方が合っていないだけというケースは、

実際とても多いのです。

contact

ヘルスケアスタジオ イレ

〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄3-25-17 CHIPTOWER 3F.4F

ACCESS
栄駅から徒歩9分
矢場町駅から徒歩5分
PHONE
050-1809-0711
OPEN
9:00 - 21:30