ネガティブな感情に対処するための脱中心化と認知的再評価とは?
私たちは、失敗や辛い出来事を経験すると、嫌な気持ちになることがあります。
そんなときに、その気持ちを少し離れたところから見る方法があります。
これを「脱中心化」といいます(Bernstein, 2015)。
脱中心化は、心の健康を良くするために大切な方法です(Teasdale et al., 2002)。
マインドフルネスと脱中心化
マインドフルネスとは、今この瞬間に集中することです。
例えば、深呼吸をしながら目の前のことに集中すると、気持ちが落ち着くことがあります。
この練習をすると、嫌な気持ちをうまく離れて見ることができ、心の健康が良くなることがわかっています(Hoge et al., 2015)。
具体例:
仕事でミスをしたとき、深呼吸をして「これはただの一時的な気持ちだ」と思ってみましょう。
すると、気持ちが少し落ち着き、冷静に対処できるかもしれません。
認知的再評価と脱中心化
最近の研究では、認知的再評価も脱中心化を助けることがわかってきました。
認知的再評価とは、嫌な気持ちや考えが出たときに、それを別の良い方法で考え直すことです。
例えば、仕事で失敗したときに「今回はうまくいかなかったけど、次回はこの経験を生かしてもっと頑張ろう」と考えることです。
こうすることで、嫌な気持ちが楽になり、心の健康が良くなります(Gross, 2013)。
具体例:
例えば、プレゼンテーションがうまくいかなかったとき、「この経験から学んで、次はもっと準備をして成功させよう」と考えてみましょう。
こうすることで、落ち込んだ気持ちが少し軽くなるかもしれません。
まとめ
脱中心化は、嫌な気持ちや考えを少し離れたところから見る方法です。
マインドフルネスや認知的再評価を使うと、脱中心化が上手になります。
これらの方法を試して、心を元気に保ちましょう。
参考文献:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jabctc/45/0/45_205/_pdf