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デスクワークの人ほど猫背が治りにくいのはなぜ?
「運動もしているのに猫背が治らない」
「気をつけているつもりなのに、すぐ姿勢が崩れる」
デスクワークの方から、こうした声を本当によく聞きます。
その理由はシンプルで、
日常の大半を“座ったまま”で過ごしているからです。
体は「一番長くいる姿勢」を基準に感覚を作ります。
つまり、座っている時間が長いほど、
- その姿勢が“普通”
- それ以外が“違和感”
として脳に記憶されていきます。
猫背はクセというより、
生活環境の結果として作られている状態なのです。
楽だから選んでいる「仙骨座り」と「スウェイバック」
仙骨座りはなぜ一番ラクに感じるのか
デスクワーク中、多くの人が無意識にとっているのが
仙骨座りです。
骨盤を後ろに倒し、背中を丸めて椅子に預ける姿勢。
この姿勢は、
- 体幹を使わなくていい
- 背骨を支えなくていい
- 力を抜いていられる
という意味で、とても楽です。
決してサボっているわけではありません。
体が「これが一番省エネだ」と判断しているだけです。
立っているのに疲れる「スウェイバック姿勢」
一方、立ち姿勢で多いのが
スウェイバック(骨盤が前にスライドし、上体が後ろに倒れる姿勢)です。
これも、
- お腹や背中を使わない
- 股関節や背骨に体重を預けられる
- 立っているのに力を使わない
という意味で、楽な姿勢です。
つまり、
仙骨座りもスウェイバックも「楽だから」選ばれている姿勢なのです。
問題は「楽な姿勢」そのものではない
楽な姿勢=悪い姿勢、ではありません。
問題は、
その姿勢を長時間・毎日続けていることです。
体幹の筋肉を使わない代わりに、
- 背骨
- 骨盤
- 関節
- 靭帯
といった構造で体を支える時間が増えていきます。
結果として、
- 筋肉は働きにくくなる
- 関節への負担は増える
- 姿勢を支える力が落ちる
という状態が少しずつ進んでいきます。
その姿勢が「普通」になってしまうと何が起きる?
ここがとても重要です。
仙骨座りやスウェイバックが続くと、
体はその姿勢を「普通の状態」として覚えてしまいます。
正しい姿勢の感覚がわからなくなる
いざ背筋を伸ばそうとしても、
- これで合っているかわからない
- 逆に反っている気がする
- すごく疲れる
と感じる人が多いのはこのためです。
正しい姿勢ができないのではなく、
正しい姿勢がどこかわからなくなっているのです。
背骨や骨盤の“真ん中”を感じられなくなる
長時間の座位・省エネ姿勢が続くと、
- 背骨の中心
- 骨盤が立った感覚
- 体幹で支えている感覚
が、体の中から消えていきます。
その結果、
戻そうとしても「違和感」しか出てこなくなります。
なぜ正しい座り方・立ち方を意識しても続かないのか
多くの人がここでつまずきます。
- 姿勢を意識するとすぐ疲れる
- 気づいたら元に戻っている
- 結局続かない
これは意志の弱さではありません。
感覚がない状態で、意識だけで姿勢を保とうとしているからです。
体は「楽な方」を選ぶようにできています。
感覚が戻っていない状態では、
無意識の勝ちです。
猫背を固定しないために必要なのは「姿勢の再学習」
猫背を変えるには、
- 正しい姿勢を“作る”こと
- 正しい姿勢を“覚え直す”こと
この2つが必要です。
特に重要なのは後者です。
動きの中でニュートラルを思い出す
座り方や立ち方を変えようとする前に、
- 体幹を使う感覚
- 背骨が支えられる感覚
- 骨盤が立つ感覚
を、動きの中で思い出す必要があります。
静止した姿勢だけを直そうとしても、
体はなかなか変わりません。
デスクワーク猫背は“日常+運動”でしか変わらない
日常動作だけで猫背を直そうとするのは、正直かなり難しいです。
なぜなら、
日常そのものが猫背を作っているからです。
だからこそ、
- 運動で感覚を取り戻し
- 日常で少しずつ定着させる
この両方が必要になります。
ピラティスは、
- 体幹を使う
- 背骨を支える
- 呼吸と姿勢をつなぐ
という点で、
デスクワーク猫背との相性がとても良い方法です。
「楽な姿勢」に戻ってしまう自分を責めなくていい
仙骨座りも、スウェイバックも、
あなたがダメだから起きているわけではありません。
体が「今の状態ではそれが一番楽だ」と判断しているだけです。
姿勢は、
意識や根性で直すものではありません。
体の状態と感覚が変われば、
姿勢は自然に変わっていきます。
もし、
- デスクワークで猫背が気になる
- 頑張っても続かない
- 正しい姿勢がわからない
そう感じているなら、
それはスタートラインに立てている証拠です。
まずは、
体がどうなっているかを知ることから始めてみてください。
