「歩き始めに左の股関節だけが痛い」
「立ち上がるときに、いつも左だけ違和感がある」
こうした 片側だけの股関節痛 に悩んでいる方は少なくありません。
実際のレッスンでも
「なぜ右は平気なのに左だけ痛いの?」
という質問をよく受けます。
結論からお伝えすると、
左だけ痛む股関節痛の多くは、股関節そのものだけが原因ではありません。
この記事では、
- 左だけ股関節が痛くなる本当の理由
- 病気が関係するケース・しないケース
- その場しのぎで終わらせない改善の考え方
を、理学療法士の視点からわかりやすく解説します。
CONTENTS
なぜ股関節は「片方だけ」痛くなるのか?
人の体は見た目以上に左右非対称です。
片側だけ痛みが出る背景には、次のような要因が重なっています。
- 日常動作のクセ(立ち方・歩き方・座り方)
- 骨盤や背骨のわずかな歪み
- 片側に負担が集中する体の使い方
- 筋肉の使えなさ・過剰使用
特に多いのが
「左股関節がうまく機能していないのに、動かされ続けている状態」。
この状態が続くと、
関節・筋肉・神経に余計なストレスがかかり、痛みにつながります。
左の股関節痛で考えられる代表的な病気
まず、病気が原因となるケースを整理しておきます。
変形性股関節症
- 立ち上がりや歩き始めに痛い
- 動かすと徐々に楽になるが、進行すると常に痛い
- 片側発症が多い
臼蓋形成不全
- 股関節の受け皿が浅い状態
- 若い頃から違和感が出ることも
- 将来的に変形性股関節症へ進行しやすい
股関節唇損傷
- 深く曲げたときの引っかかり感
- ゴリッとした違和感
- スポーツ歴がある方に多い
大腿骨頭壊死症
- 体重をかけると強く痛む
- 急激に痛みが出ることがある
- 早期受診が重要
これらが疑われる場合は、まず整形外科での画像検査が必要です。
病気以外で左の股関節が痛む原因
実際のレッスンで圧倒的に多いのは
病名がつかない股関節痛 です。
筋肉の使い方の偏り
- お尻の筋肉が使えていない
- 股関節を支える筋が弱い
- 太もも前・外側が過剰に働いている
この状態では、
左股関節が「安定しないまま動かされる」ため痛みが出ます。
骨盤・背骨との連動不全
股関節は単体では動きません。
- 骨盤
- 腰椎
- 背骨
- 肋骨
これらと連動して動くことで、負担が分散されます。
左だけ痛む方は、
腰や骨盤主導で動いてしまっている ケースが非常に多いです。
痛みの出方から考える原因のヒント
| 痛みの特徴 | 考えられる状態 |
|---|---|
| 歩き始めが痛い | 関節のこわばり・筋機能低下 |
| 体重をかけると痛い | 関節への局所ストレス |
| 動かすと引っかかる | 股関節唇・動作エラー |
| 安静でも痛い | 炎症・病的要因 |
「いつ・どんな時に痛むか」 は、改善のヒントになります。
自宅でできるセルフケア(やっていいこと・NG)
取り入れたいこと
- 股関節を「支える」筋肉を使う練習
- お尻・体幹の軽いトレーニング
- 呼吸を使った体幹安定
注意が必要なこと
- 痛いのに無理なストレッチ
- グイグイ伸ばす開脚
- 痛みを我慢した筋トレ
痛みがある=硬いから伸ばす
ではないケースが非常に多いです。
マッサージや整体で戻ってしまう理由
「その場では楽だけど、また戻る」
これは
体の使い方が変わっていない ためです。
- 動き方
- 体重の乗せ方
- 歩き方
ここが変わらなければ、
同じ場所に同じストレスがかかり続けます。
理学療法士が考える改善の正しい順番
左の股関節痛を改善するために大切なのは順番です。
- 股関節が安定する土台を作る
- 骨盤・背骨との連動を取り戻す
- 正しい動作パターンを学習する
- 日常動作に落とし込む
この流れを踏むことで、
「使えば痛い股関節」から「支えられる股関節」へ変わっていきます。
こんな場合は専門家に相談を
- 痛みが2週間以上続く
- 夜も痛む・安静時痛がある
- しびれを伴う
- 日常生活に支障が出ている
これらがある場合は、自己判断せず相談してください。
まとめ|左だけ痛い股関節は「体の使い方のサイン」
左だけ股関節が痛むのは、
体が出している 使い方のエラーのサイン であることが多いです。
病気を除外した上で、
体の使い方を整えていけば、痛みは改善していくケースが非常に多くあります。
「どこに原因があるのか知りたい」
「もう繰り返したくない」
そう感じたら、
一度“動き”から体を見直してみてください。
