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肩こりの原因は「姿勢」と「呼吸」にあった
仕事や家事の合間、つい肩を回したくなる――。
そんな“重だるい肩こり”の原因は、単に筋肉が硬いだけではありません。
理学療法士として多くの方の体を見てきた経験から言えるのは、
「姿勢」と「呼吸」こそが肩こりの根本的なカギだということです。
なぜ肩こりは“揉んでも戻る”のか
マッサージで一時的に楽になっても、翌日にはまた重くなる…。
これは、筋肉をほぐしても使い方のクセが変わっていないからです。
同じ姿勢・同じ呼吸のままでは、再び血流が滞り、筋肉が固まります。
理学療法士が見る「肩こりの3大要因」
1️⃣ 姿勢の崩れ(猫背・巻き肩)
→ 肩甲骨が外側に開き、首・肩に余分な負担がかかる。
2️⃣ 呼吸の浅さ
→ 肩や首で呼吸をしてしまい、僧帽筋が常に緊張。
3️⃣ 肩甲骨・肋骨の動き不足
→ 動かない部分が血流を妨げ、疲労物質がたまりやすくなる。
根本改善のカギは「動きの再教育(Re-education)」
ピラティスは「動かすための学び直し」。
筋肉を“伸ばす”だけでなく、
正しい姿勢と呼吸を取り戻すための再教育の時間です。
ピラティスが肩こり改善に効く3つの理由
ピラティスは、単なるストレッチでも筋トレでもありません。
「姿勢」「呼吸」「体幹」を同時に整えることで、
肩こりを“繰り返さない体”をつくるエクササイズです。
胸を開いて呼吸が深くなる
デスクワーク姿勢では、肋骨が閉じて呼吸が浅くなりがち。
ピラティスでは胸郭を広げ、横隔膜を使った呼吸を身につけます。
これが首・肩の過緊張をやわらげ、自律神経も整えてくれます。
肩甲骨が自由に動くようになる
肩甲骨を自在に動かせるようになると、
血流が改善し、肩のだるさが減っていきます。
リフォーマーなどのマシンでは、
バネの抵抗が自然と正しい動きをサポートしてくれるのも特徴です。
体幹が安定し、肩への負担が減る
腹部や背中のインナーマッスルを鍛えることで、
姿勢そのものが変わり、
「肩に力を入れなくても姿勢を保てる」状態になります。
【動画で解説】肩甲骨ピラティス・ルーティン
「まずは動画を見ながら、肩甲骨を動かす感覚をつかもう」
肩こり改善の第一歩は、“肩甲骨を動かす”こと。
ここでは自宅でできる肩甲骨ピラティスルーティンを紹介します。
運動が苦手な方でも無理なくできる内容です🎥
腕上げから肩甲骨引き寄せ(胸を開く+背中強化)
腕をバンザイ→胸を開くように肩甲骨を寄せる。
背中の筋肉を活性化しながら、呼吸がしやすくなります。
肩甲骨回し(滑走性アップ)
手で大きく円を描くように腕を回す。
肩甲骨がスムーズに動くようになり、コリが軽減。
腕開く・閉じる(胸のストレッチ+アームライン)
手を頭の後ろに置き、横に広げて胸を伸ばす。
デスクワークで縮こまった胸を解放します。
胸椎回旋(背骨の柔軟性向上)
背筋を伸ばしながら、胸の中心(胸椎)をひねる。
肩の可動性と背骨のしなやかさが同時にアップ。
腕の上げ下げ(広背筋リリース)
手を組んでバンザイ→ゆっくり下ろす。
肩甲骨の上下動で、広背筋を伸ばして姿勢を整える。
マーメイド(肋間筋ストレッチ+呼吸促進)
座った姿勢で片腕を上げ、体を横に倒す。
肋骨の間を広げて呼吸を深くする動作です。
腕後ろで寄せる(背中の筋力アップ)
手を後ろで組み、肩甲骨をしっかり寄せる。
猫背改善に欠かせない背筋の再教育に◎
💡これらの動きを「1日5分」でも続けると、
肩が軽くなり、自然と姿勢も整っていきます。
自宅でできるピラティスストレッチ実践集
動画を見たあとは、フォームを再確認!
ここでは肩こり改善に効果的なピラティスストレッチを
一つずつ解説していきます。目安:各エクササイズ10回×2セット/合計5〜8分
痛み0〜10のうち3以下で実施。痛みが増す場合は中止。① チェストオープナー(胸を開くストレッチ)
効果: 巻き肩・猫背の改善、呼吸が深くなる
やり方:
- 壁の前に立ち、両手を後ろで組む
- 胸を開くように息を吸い、肩甲骨を寄せる
- 吐きながら力を抜く(10回×2セット)
② スキャプラモビリティ(肩甲骨の可動域アップ)
効果: 肩こり・首こりの軽減
やり方:
- 四つ這い姿勢で背中を平らに
- 肩甲骨だけを寄せて→開いてを繰り返す
- 10回×2セット
③ キャット&テールガイド(背骨の柔軟性向上)
効果: 猫背改善・背中の血流UP
やり方:
- 四つ這いで息を吸いながら背中を反らす
- 吐きながら背中を丸める
- 10往復
④ ショルダーブリッジ(背面強化)
効果: 背骨・肩・骨盤の連動改善
やり方:
- 仰向けで膝を立てる
- 吐きながらお尻をゆっくり持ち上げる
- 吸ってキープ→吐きながら戻す(10回)
⑤ ウォールエンジェル(肩の位置リセット)
効果: 肩甲骨の安定、首・肩のライン改善
やり方:
- 壁に背中・頭・手をつける
- 肘を曲げたまま上下にスライド(雪の天使の動き)
- 10回×2セット
⑥ ネックリリース(首まわりのリセット)
効果: 首こり・頭痛緩和
やり方:
- 椅子に座って片手で頭を横に倒す
- 反対側の肩を下げ、深呼吸3回
- 両側3セットずつ
⑦ ブレスワーク(呼吸ストレッチ)
効果: 自律神経の安定・肩の軽さUP
やり方:
- 仰向けで手をお腹に添える
- 鼻から吸ってお腹を360°に膨らませる
- 口から長く吐きながらお腹をへこませる(1分間)
呼吸で整える「肩こりを繰り返さない体」
肩こりは「筋肉の硬さ」ではなく「呼吸の浅さ」が根底にあります。
深い呼吸で横隔膜を動かすことで、体幹が安定し、肩の緊張が抜けていきます。
呼吸=姿勢の土台です。
よくある質問(FAQ)
Q. ストレッチは毎日やったほうがいい?
A. 毎日行うことで効果が定着します。1日5分でもOK。
Q. 肩甲骨が固くても効果ある?
A. 最初は少しずつで大丈夫。続けるうちに動きが広がります。
Q. 初心者でもできる?
A. すべて自宅で安全にできる内容です。無理なく少しずつ行いましょう。
理学療法士監修ピラティスで、正しい動きを学ぶ(名古屋・栄/矢場町)
自分の体のクセを理解し、正しい動きを身につけることで、
「肩こりを繰り返さない体」がつくれます。
当スタジオでは理学療法士監修のもと、
一人ひとりの姿勢に合わせたパーソナルピラティスを提供しています。
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📍名古屋・栄/矢場町駅 徒歩5分
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